サッカーワールドカップの選手用ベンチ製作に関わる2年掛かりのプロジェクト。
クライアント&コンサルティング会社とタイアップし、設計~部品調達~輸出作業を一貫受注、大舞台に足跡を残した。
プロジェクト概要
南米・ブラジルへ日本の製品を届ける一大プロジェクト。設計~製作、輸出~現地組立までをワンストップで受注。
- 設計提案
本製品の設計はUACJグループが担うが、アルミはほとんど使用せずステンレス・鉄・FRPで構成。 この異質なモノづくりを実現するため、当社のパートナー会社のネットワークを総動員し調達先・加工技術を選定しキックオフ。 - 基本設計
モックアップ製作 → 顧客・デザイナー審査 → 設計変更 のプロセスを何度も繰り返し、製品を完成形へ。 - 完成品を披露しブラジル現地へ
東京駅前で完成式及び出陣式を開催 ⇒東京湾から南米ブラジルへ輸出(約4か月の船旅) - 現地の各会場での組立指導
ブラジル現地へ出向き計5会場をまわってローカル作業員へ組立て指導。円滑な意思疎通が行える様、絵コンテや写真で表現した組立図も準備し設計仕様を確実に再現。
課題
顧客課題
- 世界中が注目するイベントであり高いデザイン性は必須、一方で現地で短時間で組立てられる簡素化された構造としたい。
当社課題
- デザイン性と組立性を両立させた高度な設計が必要。
- 日本から海外に輸出される為、輸出制限(コンテナに入る様に分割させるなど)を考慮した構造、且つ日程がタイトである中、海上輸送中の製品破損は命取りになる為、乙仲関係者と綿密な打合せを行い、輸送も最大限考慮した製品設計が必要。
- 上記を踏まえ、膨大な回数の製品モックアップ製作、頻繁なデザイン変更が想定され、試合に間に合わせる為の厳格なスケジュール管理が必要。
成果
- ステップ1としてワールドカップ前年開催の国際サッカー大会用のベンチを受注製作し、技術・スケジュール管理の面で高い評価を得た事で本大会分の正式受注を獲得。
- ステップ1~本大会まで延べ2年を超えるプロジェクトであったが、素材に捉われないネットワーク・物流&プロジェクト管理等の総合力をPRすることに成功した。

当社だからこそ
-調達ネットワーク- アルミは1つの選択肢
当社はUACJグループの一員としてアルミ材に対する強味を持つ一方で、これに縛られない幅広いネットワークを日々構築しております。今回の製品は、鉄・SUS ・ゴム成形品 ・樹脂 ・特殊ビス・ボルト類 ・ガラス・・・・といったアルミ以外の部材で構成される為、中には1から部品&加工メーカーを探す必要もありましたが、最終的にこのネットワークをフルに活かしすべて期限内に調達完了。当社はこの調達力を武器に、今後も更に磨きをかけて参ります。
-マネジメント+α – 目的達成に向けてあらゆるピースを繋げ、形にする
今回のプロジェクトは、単に材料や部品を揃えるだけでは成り立たず、設計~製作、輸出~現地組立て監修までの一連の管理を厳しいスケジュールに遅れることなく遂行する必要がありました。顧客・デザイナーとの調整、製品完成後の物流方法の検討など息つく間もないハードな案件でしたが、最終的に日本の裏側・南米ブラジルまで遅滞なく製品を届けられ、プロジェクト管理においても当社の存在意義を示す事に成功しました。